太平フーズ 開発研究室 井藤さん 2018年度入社 学士 家政学部

開発部が作成した試作品をもとに、工場で大量生産した際に「味」を再現するための工程設計を手がける。原料の入荷確認や機械への材料の投入順など、生産からスープ出荷までの検証と改良を重ねる。

サンヨー食品の「クオリティ」を守る、開発と製造のつなぎ手

「アイデア」を「製品」へ。
大量生産に向けた緻密な設計書をつくる。

私にとって「食」とは、辛さを半分に、嬉しさを倍にしてくれる存在です。実際、私は子どもの頃から親に叱られたりテストの点が悪かったりすると、好きなものを食べて自分の機嫌をとっていました。おいしいものを頬張ると、それだけで前向きな気持ちになれるんですよね。そうした背景から、将来は食に関する仕事がしたいと思うようになり、大学では栄養や食に関する法律などについて学んでいました。また、子どもからお年寄りまで幅広い層に食を届ける仕事がしたいという思いもあったので、大学在学時から食品メーカーへの就職を志望していました。数ある食品メーカーの中でサンヨー食品への入社を決めたのは、多くの人々に愛されるブランドを持っているのはもちろん、コミュニケーションのきっかけをつくるような商品展開をしている点に強く惹かれたからです。全国各地のソウルフードをイメージしたカップ麺など、家族や友人との会話を生む商品を生み出し続けている点から、食の可能性を追求する姿勢を感じました。
入社後は麺工場で半年間の研修を経て品質管理に配属され、製造現場の視点を学びました。その後、現在所属している太平フーズの開発研究室に異動し、即席麺に添付されているスープの工程設計を担っています。簡単に言うと、開発部が作った試作品をもとに、製品化に向けてスープの設計書をつくる仕事です。安定した品質で大量生産できるのか、新規の原料を使う場合は当社の品質基準に合うのかといった製造全体に関わる仕様から、どの順番で製造機械に原料を投入するのがいいか、どのくらいの大きさの包装材を使うべきかなど、細かな仕様まで一つひとつ決めていきます。中でも大切なのは、安全に製造できるかどうか。例えば、辛味など刺激の強い原料を使う場合、取扱方法を誤ると製造現場のスタッフが目や鼻を痛めてしまう可能性があります。そうした危険性や不具合を徹底的に排除して、安全に製造できるようにするのが、私たち開発研究の使命だと考えています。

開発と製造、二つの視点をもとに、
スープのスペシャリストとして成長していく。

開発研究としてスープの工程設計を手がける醍醐味は、即席麺のスープに関するあらゆる知識が得られる点だと思います。粉末スープや液体スープ、顆粒スープ、調味料など、あらゆる種類の製品化の流れが学べるし、1,000種類以上ある原料の特性も見分けられるようになる。また開発部と製造部の橋渡し役をするからこそ、開発と製造両方の視点が身につくし、かやくパックのメーカーや製造機械の設備メーカーなどとも連携するため、製品化に必要な情報がどんどん入ってくる。言うなれば、即席麺のスープのスペシャリストになれる仕事だと思います。スープについてここまでとことん極められる環境が揃っている部署だと思うので、スープに興味がある方には全力でおすすめしたいです。ただ、得られる知見の幅が広い分、常に吸収し続けないといけないのもこの仕事の特徴。できることが増えれば増えるほど、身につけるべき知識も増えてくるので、大変だなと思うときもあります。それでも、自分の知識をすべて注ぎ、他部署と協力して進め新製品が完成したときは、言葉に言い表せないほど嬉しい気持ちでいっぱいになります。今後も、スープのスペシャリストとして胸を張れるよう、まだ手がけたことがない種類のスープの設計にも挑戦し、貪欲に知見を獲得し続けたいです。

家で料理をするとき、各工程の意味を調べることを心がけています。料理というより、化学の実験をする感覚です(笑)。作ったことがない料理にチャレンジするときは、メモ用紙を手元に置くようにしています。

私のひと手間